賴 信璇(ライ シンシェン)さん新しい人との出会いが魅力+inbound

株式会社イベントサービス イベントプランナー 

賴 信璇(ライ シンシェン)さん

台湾出身。台湾の大学で日本語学科を専攻。卒業後、来日し日本語の語学学校と観光系専門学校を卒業。国際交流を図る各種学校団体向けの添乗員やホテルのフロント業務の経験を経て、今年1月から現職。日本人の祖母を持つ、日、中、英の3か国語を話すトリリンガル。

新しい人との出会いが魅力
日本文化をテーマに来日イベントを演出

来日したきっかけを教えてください

台湾の大学で日本語学科を卒業し、日本語を使った仕事をしたいと思い、来日しました。祖母が日本人なので、小さい頃から日本語には親しみを感じており、将来は日本と台湾をつなぐような仕事に就きたいと思っていました。まずは都内の日本語学校に半年間通い、その後さらに観光系の専門学校にも2年通い卒業しました。最初に就いた仕事は台湾から日本へ短期国際交流する学生の添乗員です。学生に日本の文化や歴史、生活習慣などを案内し、日本滞在中は安心して過ごせるようガイドする役目です。次に、北海道のリゾートホテルでフロント業務を経験しました。宿泊客の7割が中国と台湾からのお客様だったので、自分の語学力を生かすことができました。

今回の求人に出会ったきっかけ、応募の動機は?

自分の外国語能力を活かせるだけでなく、新しい人脈が広がる仕事がしたいと思って、観光業界を中心に転職先を探していました。旅行をプランする仕事なども考えていましたが、自分の性格上、机に座ってパソコンを使う仕事よりも、外に出て行って新しい人との出会いがある仕事のほうが向いているなーと感じていたので、イベントサービス社の求人はぴったりだと思って応募しました。

賴 信璇(ライ シンシェン)さん

選考の過程はいかがでしたか?応募・面接から採用されるまで、どのように進みましたか?

やまとごころキャリアを通じて応募メールを送ると3~4時間で返信があり、リアクションがとても早かったですね。応募から内定まで約10日で決まりました。他の求人サイトも同時並行で使っていましたが、やまとごころキャリアが一番スピーディーでした。実際に面接で社長とお会いした時は、とてもフレンドリーで話が面白く、社長の人柄から、楽しそうな会社だなというのが第一印象でした。
最初の1カ月は試用期間で、募集内容と実際の仕事内容が食い違わないか、社風は合っているかなど自分自身の目で確かめることができたのは良かったですね。1カ月後、正社員に登用するかどうかの面談の時は緊張したのですが、その時も社長は私に「もし、頼くんがうちの会社は合わないと思ったら断っていいんだよ」と優しく声をかけてくれて、本当に親切な会社だなと感激しました。

実際にお仕事を始めてみていかがですか?

海外からインセンティブ・ツアーで来日される団体旅行のお客様に対して、テーマ性のあるイベントを提供するのが当社の主な仕事ですが、私は、それらのイベントの備品を手配、設営するレンタル事業部に配属されました。今は先輩方に着いて色々な現場を見ながら勉強させてもらっています。一例ですと、イギリス企業のイベントでは会場に土俵を設え、元力士の方を招いて相撲パフォーマンスを演出したり、フランスのファッション・ブランドの来日イベントの時には綿菓子や飴細工の屋台を出店し、日本の伝統的なお祭りの雰囲気を演出したりしました。クライアントには世界に名だたる外国企業も多いため、日本文化や和をテーマにしたイベントのご要望が多いです。特に日本文化に関しては表面的な会場装飾だけでなく、和太鼓の音や毛筆での書道体験など五感で体験できるエンターテイメント性も求められるので、毎回創意工夫が必要です。イベント業界は右も左もわからない状態で入社したので、最初は戸惑いもありましたが、先輩方が親切に教えてくれ、毎日楽しく仕事ができています。

イベント会社ならではの苦労は何かありましたか?

そうですね、苦労ではないのですが、実際に社長から「今度のイベントで大名駕籠(かご)が必要なんだけど、どうやって作るのか?」と聞かれたときは困りました。大名駕籠なんて初めて聞いたし(汗)、現代においてどう作るのか全くわかりません。早速調べたところ、大名駕籠にも乗る人の家柄によって様々な大きさや型があることが分かりました。このように仕事を通して、日本の伝統文化や風習に触れることができるのは非常に勉強になります。
観光業で仕事を探していると、まず旅行会社と思いがちですが、イベント会社もインバウンドという意味で直結した仕事ができます。どんな企業で働いていても、新たな人との出会いを増やすのは難しいことですが、イベント・サービス社の仕事は毎回新しい外国人のお客様との出会いがあるので、新たな人脈づくりという点から見ると、非常に強力な会社だと感じています。

賴 信璇(ライ シンシェン)さん

これからの目標を教えてください。

今レンタル事業部で勉強させてもらっていることを活かしてMICEの誘致に取り組みたいです。お客様のニーズを聞き出し、参加人数やイベント会場の規模を踏まえた、ふさわしいプランを提案できるようになりたいですね。現在は香港とシンガポールからのお客様が多いですが、台湾も年々増えています。台湾の旅行会社にイベント・サービスのご案内メールを送ったら、実は担当者が地元の知り合いだったということもありました。今の仕事を通じて、日本と台湾のつながりをもっと広げ、将来的には台湾で起業してみたいという夢もあります。

これから就職・転職を考えている方へメッセージをお願いします。

応募条件の外国語能力だけでなく、自分の性格とその会社のマインドが合うかどうかは重要だと思います。私自身、はっきり物事を言う性格で、仕事でも独自性を出したいタイプなのですが、そういうタイプは日本文化にはあまり馴染まないと自覚しています。イベント・サービス社はオープンマインドな思想を持つ会社だったので、私の個性も受け入れてくれましたが、日本全体でみるとそういう会社はまだ少ないと思います。大企業よりも規模の小さい会社のほうが、社長との距離も近く、面接で社風もよくわかります。会社の規模の大小にとらわれず、自分に合った会社かどうか見極めることが大切なポイントだと思います。

賴 信璇(ライ シンシェン)さん