イタリアのプーリア州出身。幼少期から語学学習に興味を持ち、学びを進めていく。大学では日本語を専攻。日本の文化にも親しむ。大学卒業後に来日し、日本語学校に通う。卒業後は英会話スクール教師、IT企業のリクルーターを経て、2024年に株式会社やまとごころキャリア入社。サイトの運営などに従事。キャリアアドバイザーとしても活動する。
小さい頃から語学の勉強が好きで、外国にも興味があったので旅行も好きでした。イタリアから来日して日本の観光業界で働こうと思ったとき、日本語の勉強がまだ足りないと考え、半年ほど日本語学校で学びを深めました。その後、ホテルなど宿泊業や旅行会社を選ぼうとした時期もありましたが、一つの会社で完結するより他社との交流が多い方が魅力だと感じ、やまとごころキャリアを選びました。前職でIT企業のリクルーターをしていたので、その経験も活かせると思ったのもあります。
現在、営業全般を担当しています。具体的には展示会やイベントでのブース出展。営業ではオンラインでのミーティングも多いですが、自分自身は直接人と話す方が好きなのでブース出展はやりがいを感じます。業界の様々な方に出会えて、いい影響ももらえますしね。また、求人サイトの運営もしています。お申し込みがあった際は企業の方とお話し、例えば「もう少し社内の雰囲気が伝わるような画像を使ってみませんか?」など改善のご提案をします。自分の助言で応募が増え、採用に至るととても嬉しいですね。
やはり日本語がまだ完璧ではないので困ることがあります。最初の英会話の先生のときも、その後のIT企業のときも業務ではほとんど英語しか使いませんでした。ですので、日本語メインで仕事をするのはやまとごころキャリアが初めて。メールを送る際など、同僚に先方に失礼がないか見てもらうことがあります。初めて見る日本語もあって、以前「欧米豪」という文字を見たとき、「豪」という字の意味がわからなくて訊ねたことも(笑)。そういう困ったときは、同僚の方がいつも支えてくれるのでありがたく感じます。
これは一概に言うことはできないのですが、日本語能力試験のN2の力があればほぼ困ることはないのではないでしょうか。観光業ではガイドなど、ほとんど日本語が話せなくても問題がない職場もありますし、仕事によってはN3レベルの日常用語で十分な場合もあるでしょう。ですが、接客業になるとある程度高いレベルの日本語力が必要になると思いますし、日本の企業や官公庁などが相手で高度な日本語の読み書き能力が求められるケースもあります。事前に求人の「求める人材」欄で職場が求める日本語の水準を調べておきましょう。
求職中の方はよくハローワークを訪れると思うのですが、仕事探しだけで活用するのはもったいない施設です。応募書類の書き方や面接の準備など悩んでいることがあれば、窓口に相談してみましょう。あとはSNSなどの外国人コミュニティやグループに悩みを投稿して、先輩方の経験談を聞くのも手。さらに、近年は多文化共生支援団体も増加傾向にあります。困ったときはぜひ調べてみてください。
履歴書や職務経歴書には基本フォーマットがあるので、項目を始めPRすべきポイントなどをしっかり押さえておきましょう。こちらで書き方のポイントをまとめているので、ぜひご覧ください。
応募書類を送る際に同封するカバーレターも、書き方のルールがあるので調べるといいですよ。服装やマナーといったこともリサーチしておくと安心です。面接時の服装で言うと、スーツにしておくのが無難。私も面接でスーツを着て、採用された後に「スーツで来てくれて敬意を感じて好印象だった」と聞かされたことがあります。何も言われなかったらスーツを着用して面接に行きましょう。
やりたい仕事が決まっている方は気にしなくていいと思いますが、職場の雰囲気を重視する方や、他にも外国人が働いている方が安心できるという方は、外国人が職場にいるかどうかを応募前に確認するとよいでしょう。求人情報では、条件欄で「外国人活躍中!」にチェックがついているかや画像を確認してみると良いと思います。集合写真を見ると、どんな人が働いているか、雰囲気を知ることができます。ただ募集しているだけではなく、歓迎の姿勢があるかどうかも重要です。ビザも新規取得や留学ビザから就労ビザへの切り替えなど、不慣れな事務作業が発生するはず。手続きが不安という方は応募先企業に、 「ビザサポート」を行ってもらえるかどうかを面接時に直接聞いてみましょう。
私はイタリア人なのでよく仕事で「イタリアではどうですか?」と聞かれることがあります。イタリアの文化のことなどはわかりますが、観光業の現在進行形の情報には疎いので、インバウンド業界の勉強をしたり、情報をキャッチしたりして詳しくなりたいです。観光の小規模な会社は目標を掲げて、アグレッシブに活動する個性的な方がたくさんいらしてとても刺激的。楽しさややりがいを感じることも日々多いので、ぜひ扉を叩いてみて欲しいと思います。